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「皇帝 EMPEROR」 |
そこは、険しい岩山であった。
山の向こうには、大きな村があったが、
そこに行くためには岩山の麓より大きく迂回せねばならず、
手前の村は、まことに不便だったのである。
その村に住む一人の男が、ある日ふと思った。
「この岩山に、道を作ろう」
男は山の裾野に一人居を構え、工事を始めた。
村の者は、誰一人気にも留めなかった。
やがて、少しの道が出来た。
ある旅人が、その工事に目を留めた。
「これはまた気の遠くなるような事をされておられますね」
「うむ。でも、自分で始めた事であるからな」
「・・私は百姓で、良い土地を探しておりました。
よろしければ、工事のお手伝いはできませぬが、
ここに畑を作りとうございます」
「構わぬとも」
そして畑が出来た。
また一人、旅人があらわれた。
「ほぅ、ここに道が出来れば、さぞ便利でしょうな」
「うむ、そう思って始めたのだ」
「私はもともと木こりの職の者でございます。
足場を組むのは私が手伝いましょう」
そして足場が出来た。
工事はいよいよ進んだ。
そして、道が長くなるにつれ、人が集い出した。
「私は鍛冶屋でございます。道具を作りましょう」
「私は人を集めましょう」
「石を運びましょう」
「道標を建てましょう」
やがて、そこには新たな村が出来たのである。
とある日、村の者が集まり、男に進言した。
「もう、あなたは工事に赴くのはやめて頂きたく思います」
「うん?なぜそのような事を言う」
「あなたはこの土地の長を名乗り、皆をまとめてもらいとうございます」
「・・私はただ道を作ろうと思っただけの男だぞ」
「承知の上でございます」
『権力を持つ者が皇帝ではなく、
武芸に長ける者が皇帝ではなく、
築き上げる者をこそ、皇帝と呼ぶ』
やがて、道が通じた後、
その村は、岩山の向こうの村より
はるかに栄えていたと言う。
カードの真意「建築・創造」
「皇帝」です。
とにかく男性を占断した時に、「願望」の位置に良く出るカードです^^
みんな考える事は同じと言う事ですか。
何かをコツコツと造り上げる、「建設」という意味合いが一番似合っていますね。
けっこう地道です。派手さはない。
だから堅実な方ですと、女性でもこのカードを「願望」に出される方もいます。
そして、「願望」にこのカードを出す場合、
本人が「困難な過程」を、すでに「予測」している場合が多いのも事実です。
ですから、「未来」に「ソードのカード」が出る場合が多い。
これは、心理的連結ですね^^
よって、その「ソード」が「リバース」の時は、
「困難は本人の準備や覚悟によって、若干解消される」と読むように
私は心がけています。
要するに「皇帝」のカードは「ソードに強い」という言い方が
妥当なのかどうなのか^^;
わかっていただけますでしょうか。
逆に「ワンド」のカードだと、ちょっと厄介になります。
もともと「皇帝のリバース」ってのは、「ワンド」の悪いカードと近づくと、
「暴力的」な意味合いが強くなる。
がさつであったり、粗野、粗暴な言動が増えたり。
それは、「皇帝になれないもどかしさ」から来る焦りです。
「ワンド」は属性が「火」ですから、その悪い面は
「怒り」「焦り」「いらだち」といった、なんていうか
汗かきそうなものが多いですよね^^;
そういうのは、「皇帝」には本来似合わない。
「ソード」の話に戻りますと、前回の女帝じゃないけど、
「皇帝」と「ソードのキング」ってのは、意味合いが近く感じます。
「愚者」のような愛嬌ある知恵者とは違い、
「魔術師」の若き知性とも違う、
なんというか、「年輪」というんでしょうか、
有言実行なんだけど、無口^^
そんな感じ。
高倉健。
どう?
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